青少年赤十字(以下JRC)の最も特徴的な教育プログラムにリーダーシップ・トレーニング・センター(以下トレセン)があります。トレセンでは、赤十字の基本原則や国際人道法などの学習を通じて人道的な価値観を身につけるとともに、集団生活の中でリーダーシップを学びます。
徳島県では、小・中・高それぞれの校種ごとに実施しており(※高校の部は、台風のため中止)、今年度は、青少年赤十字加盟校38校からJRCのメンバー68名と指導者69名が参加して、徳島県支部事務局(中学校の部)と徳島市立青少年交流プラザ(小学校の部)にて開催しました。
●小学校の部
小学校の部には、JRC加盟校22校から35名のメンバーが参加。学校や学年の違うメンバーが、HR(ホームルーム)に分かれ、指導者からの指示や号令、チャイムのないプログラムの中、注意深い生活を送り「気づき・考え・実行する」態度を学びました。青少年赤十字防災教育プログラム「まもるいのちひろめるぼうさい」のワークショップでは、積極的に意見を出し合える関係作りや協力することの大切さを学び、HR毎に挑んだフィールドワークでは、オリエンテーリング方式で関門ごとに出される課題に挑戦しました。また、鳴門市の板東俘虜収容所でくり広げられた人道的な史実を基に作られた赤十字人道紙芝居「ばんどうのコスモス」を観賞し、赤十字の人道精神も学習しました。
学校や学年の違うメンバーと過ごした3日間で、初めこそ緊張していましたが、活動を通じて徐々に打ち解け、積極的に発言し、それぞれにリーダーシップを身につけていました。
各HRの代表者が集まる連絡会
災害時のコミュニケーション能力を身につけるワークショップ「ドローイングチャレンジ」
視覚障がい者の気持ちを考えたフィールドワーク“暗闇の国”
●中学校の部
中学校の部は、支部事務局での2日間の日帰りプログラムとし、JRC加盟校16校から35名のJRCメンバーの参加があり、防災をテーマに実施しました。
1日目は、赤十字の歴史や基本原則、国際人道法などについて学習を行い、2日目には、ハイゼックス(非常用炊き出し袋)を使った非常食の炊き出しを行ったほか、防災救護奉仕団員の大月 倫子様を講師に招き、“災害時のボランティア活動”というテーマの講演を聞き、「自分達に何ができるのか」を考えました。
参加したメンバーは、自分の意見を主張するだけでなく、他の人の意見を聞くことの大切さを学んでいる様子でした。
ハイゼックスを使った炊き出し体験
防災・救護奉仕団 大月倫子様の講演「災害時のボランティア活動」
三角巾を使った応急手当
AEDの使い方と心肺蘇生